「ほっ」と。キャンペーン

カテゴリ:本( 13 )

東京ラブストーリー After 25 years 







こういうタイムリーよくあるけど、『東京ラブストーリー』の続編が昨日発売だって!
明日にでも買うぞ~~(まんまと)


話は変わって、今日、長男の私立の受験料を振り込みに豊橋信用金庫に出かけたんだけど、そこで読んだ朝日新聞に出ていた伊勢谷友介の教育に関するインタビュー記事が素晴らしくて(4面の見出し、「生きる意味 問う教育を」)、切り抜きたくてコンビニで買った。


ちなみに、私立の願書は、学校でみんな一斉に書くんだけど、長男はなんと書き直し6回・・・(苦笑)学年最多だそうです。先生もたいへんだーー(ありがとうございます)


信用金庫の窓口の女性が「合格祈願」の鉛筆をくれて、「何度も書き直したんです」と伝えたら、「毎年みなさん、緊張した文字で書かれてます」と言うので、「そうですよね~」って笑った。


そのあとは『ヒカリめがね』のミーティングでした☆

*新聞の画像をお友達が送ってくれたので、次のブログで紹介します。





[PR]
by hihararara | 2017-01-13 21:31 | | Comments(0)

東京ラブストーリー


c0189426_20004749.jpg
c0189426_20010420.jpg
c0189426_20011728.jpg

豊橋は明日から学校が始まる。イェイ!!
ようやく2017年の幕開け!という気分(笑)
やりたいことがいっぱいあります。

ところで、あるきっかけがあって、『東京ラブストーリー』の原作を本棚から引っ張り出して読んでます。
今、最終巻の4巻の途中だけど、号泣してしまった。読み進めるのがもったいなくて保留中。

『東京ラブストーリー』は、私が東京へ出る直前にドラマでやっていたので(1991年の1月~3月の月9)、どハマって見た。振り返ってみれば、周囲は受験の追い込みなのに、自己推薦で秋に決まっていたので、東京への憧れを持って夢中になって見れたこと、感謝です。

自由奔放な赤名リカ(鈴木保奈美)の甲高い声や笑顔と、カンチ役の織田裕二の困った顔、小田和正の主題歌が印象的だった。長髪時代の江口洋介も出てて、のちに渋谷でカップルだった頃の江口さんと保奈美ちゃんにバッタリ会ったことを思い出した。

今日の号泣は、例えば、主人公は20代なので、入り組んだ恋愛の末の決定的なできごととして、妊娠が出てくる(その年代のお話には小説でもよくある展開)。あー、私はその時期は過ぎたんだよな、人生、明らかに後半なんだよな、という、人生すごろくの自分の現在地を認識したり、43歳になっても共感できる自分自身が、本当にまぬけだけど、いいなと思ったり・・・(笑)

人生一度きりだから、恋愛はずーーっとしていたい!

50代になった主人公の続編も知りつつ、まだ見てないです。

感動した、1巻目の柴門ふみさんのあとがきより・・・

【愛は 
「愛してる」
 という言葉の中に存在するわけではありません。日常の断片に時折り見え隠れする愛の姿をなんとかとらえてコマに描くことができれば、といつも考えています。
 おい繁った樹々の葉のすきまをひらひらと蝶が現われては隠れるように、瞬間姿を見せてはすぐに消えてしまう<愛>を、なんとか紙の上にとどめてみたいのです。】*誤字ありとは思いつつ、原文のまま。

この物語を描いた時の柴門さんは、32、3歳。
すごいなあって思うし、30代前半だから描けたお話かな、とも思う。

私がネットで連載した『恋路ケ浜LOVEストーリー』は、恋路ケ浜を舞台にというご依頼もあって、そのタイトルしかあり得なかったけど、『東京ラブストーリー』は当然よぎりました♡










[PR]
by hihararara | 2017-01-09 20:05 | | Comments(0)

読みたい本 読みたくなる本



c0189426_09155619.jpg
c0189426_09161847.jpg
c0189426_09160323.jpg
c0189426_09162583.jpg


新聞をビリビリ破りながら(切り抜きながら)読みたいので、夫が読んだ後にまとめ読みしているけど、紹介されている読みたい本が重なると、時間や体力的に叶えられるか心配で、「あーー、世の中たいへん!」と叫んでしまう。


今読みたい本は、横尾忠則の『言葉を離れる』で、その次は、小泉今日子の『黄色いマンション 黒い猫』かな。


中日(東京)新聞の夕刊が好きで、さきほども坂本美雨さんの育児エッセイの一節にうなずいてビリビリ。
(ちなみに、<偏見も疑いもなくオープンハートな赤ちゃんが人の笑顔を引き出すのを見て、その存在の偉大さに感服する。>)

その後、伊集院静さんの『不運と思うな。』に関するインタビュー記事もビリビリ。

伊集院さんの談話より・・・


<私は朝、目が醒めたら「今日、必ず大切なことに出合うぞ」と自分に言い聞かせて一日をスタートする。これは、前妻の闘病中に朝が来ると熱が下がるのを身近に見てきて、太陽の光のありがたさに気づいたからだ。「さあ、これからだぞ」と思っている限り、不運など入り込む隙はない。>


伊集院さんは、前妻の夏目雅子さんについて、今の奥さん(篠ひろ子さん)に配慮して公に語ったり書くことを控えてきた人だけど、この頃、時が経ったからか、年齢を重ねたからか(人生の残り時間を意識しているからか)語ってくれることも増えて、うれしく思っている。


唯一前妻についての体験をもとにして書いたと言われている短編の『乳房』(90年)は大好きな名作。
好きな短編を聞かれたら、梶井基次郎の『檸檬』とともに『乳房』を挙げたいくらい。


伊集院さんのその談話、すごくわかります。
私にもちょっとヘビーな持病があって、昨年の夏から秋は再発してたいへんだった。

病気になると必ず読む本が私にとっては『乳房』と横尾忠則の『病の神様』。
どちらも、体験がないと書けない内容。
横尾さんは今、夕刊で自伝的なエッセイを連載中だけど、巨匠なのに、ずっと瑞々しいし、色々経てきてるから励まされる。


今、小林麻央さんのブログも読んでるけど、奇跡を信じてがんばってほしいです。


私は再び元気になれて良かったし、大切に生きていきたい。
まだまだ楽しみたいこと、逢いたい人、読みたい本がこの世にはいっぱいあるからね!!

















[PR]
by hihararara | 2016-10-05 09:18 | | Comments(0)

日原いずみ red 打ち合わせ~



c0189426_19514027.jpg

【10月16日夜】

チラ見せな感じになってるかどうか(笑)

今日はデザイナーのいーちゃんと小説の打ち合わせをしました。12月4日発行予定【日原いずみ(小作品集)『red』】よろしくお願いします☆


並べてある本たちは、内容よりも「本づくり」として参考にしたもの(今や休刊の『鳩よ!』は2,000年3月号)。

今回自分たちでやってみて、色々勉強になってるし、今まで出版社の意向で装丁とか選べなかったので、いーちゃんと一緒に思いのまま本をつくるという作業が新たなワクワクです♪


そして、12月末には、ありがたいことに、あるお方のパーティーにゲスト出演させていただき、この本のお披露目をしていただけることになりました(びっくりの展開!)
会場は豊橋だけど、参加者が全国から集まる華やかでお洒落な場です。
私の友達を呼んでもいいと言ってもらってるので、興味のある方、メッセージください♪








[PR]
by hihararara | 2015-10-18 20:46 | | Comments(0)

「オカザキ・ジャーナル」

 

【2月14日 FB投稿分】

c0189426_06474091.jpg


 

ハッピー・バレンタイン♡
どんだけ自分に甘くしてるんだ?というお誕生月の2月ですが、今知って、即注文(午前中本屋に行ったけど、置いてあったかは??)。
東京にいた頃、岡崎京子のマンガ、ほぼ全部読んでました。その後、新作は読めなくなったけど、80年代のものを今読んでも古くなかったりする。

 

 

 

 

 

 

この本は、岡崎京子さんと大好きな植島啓司さんの往復書簡(FAX通信!)も収録。
(岡崎ファンの方へ・・・このキスマークは、岡崎さん本人から先月いただいたものだそう)

思い返してみれば植島さんに岡崎京子の話をした時、「仲良しだったからね~」ってサラリと言って、スゴイ!と思ったことがあった。 http://www.heibonsha.co.jp/book/b193107.html

書いたことあるけど、植島さんは超幅広い学者&作家さん(元関西大学教授)で、植島さんの本には2回出たことがあります♪(トンデモナイ内容もあるので書名は内緒)

こんな真面目なコラムも・・・『伊勢神宮フィールドワーク』 http://renzaburo.jp/contents_i/079-ueshima/006/index.html

昨日書いたゆきちゃんも仲井さんも植島さんも、私の大好きな人たちは、真面目と遊びのバランスが絶妙☆ そして、愛情深い。

 

**********

【今から書き足す2月15日 ブログ分】

「オカザキ・ジャーナル」今日にはもう手元に届き、読み始めたけど、感動や不思議な気持ちで胸がいっぱい。涙が浮かんでくるので、一呼吸と思ってここへ・・・

まず、カラーイラスト込みのコラムの数々に感激。

私の目的の植島さんと岡崎さんの往復書簡も、想像以上にたっぷり。

1992年6月~1993年12月にわたり、『広告批評』に掲載されていたもの。

ああ、まさに私が東京にいた時だ・・・(大学2年生~3年生にかけての頃)

今みたいに携帯やパソコンがお盛んではなく、広告や雑誌が元気だった頃。

私が植島さんの存在を知ったのは、1996年のテレビのAD時代、NHKBSの番組を担当した時に、彼が出演したネパールの番組を資料として見た時。その後、2005年に、詳細は省くけど豊橋でのシンポジウムでリアルに知り合ったのだった。

私が東京で、まさに岡崎京子に夢中だった頃なされていた、のちに知り合う植島さんと岡崎さんのやりとり。

『オカザキジャーナル』の最後には、2015年の植島さんの言葉があり、さらに、現代に着地させる目的か、古市憲寿さん(1985年生まれの社会学者)の解説がある。

時空を超えて様々なことが語られているわけだけど、岡崎さんと植島さんの言葉は、全く古くなくて、いつだって新しい。

「いつだって新しい」ってのは、思うに普遍や真理なのではないか?

 

植島さんとは直接いろんなことを語ってきたけど、例えば「結婚」に関しても、やはり昔も今も同じことを言っている。

<ぼくは結婚そのものには反対ではないけれど、もっといい方法がありそうだよね。フリーセックスはたしかに問題あるけれど、ちょっと前に話題になったオープンマリッジはどうだろう。互いにカップルでありながら、外に対しては開かれているという結婚形態がそれ。もしうまくいけば、理想的なんだけれどもね。>

まったく同感!!

私が、小説において、男と女のことや、性のことや、結婚のことなどを書きたくなってしまうのは、それが最大の疑問だからだと思う。

最近は自覚してきたけど、私の魂ってのは相当自由で(本来魂は誰でも自由だと思う)、幼いころから世の中の権威的なものに反発してきたけれど、それは何かに押し込まれることが大嫌いだからだと思う。

現代の日本に生まれて子供が欲しいと思ったから「結婚」という形態に従っているけれど、そもそも、そんなものに自分を押し込められたくないんだと思う。

ふつうの人は持たない疑問を持ってしまうのが私・・・(水瓶座の占いだとピッタリ)

私が今、最も会いたい人は、チームラボの猪子寿之さんだけど、猪子さんだって、結婚なんてばかみたいって公言してる(私にとっての80年代90年代の憧れの人も、ライトナウ憧れの人も同じことを言ってるなあっていう感慨深さ)。

私が心底つながれる相手は、男でも女でも似た感じ。

無責任で享楽的ではなく、まずは個でありたいという、孤独を背負う覚悟がある。

 

『オカザキジャーナル』、80年代~今までを行き来しながら、大切に大切に読み進めたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
[PR]
by hihararara | 2015-02-15 08:02 |

ダリアのお知らせ

 

c0189426_06464155.jpg
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

c0189426_06464130.jpg



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どのタイミングで書こうかな~と思っていたんだけど、写真は、豊川堂本店さんにある『赤土に咲くダリア』(日原いずみ)これは全国的に見てもおそらく最後の5冊です。

昨年の11月に、アマゾンでの在庫がゼロとなり、版元のポプラ社に問い合わせたら在庫がないと(すべて売り切れたとしたらうれしい半面、重版や文庫化の予定がないので寂しい)。
当時、新しく出会った方からの問い合わせが続いたので、豊川堂さんに相談したら、問屋さんから集めてくれたのでした。 その後、豊川堂の状況がわからなかったので、読みたいと言ってくれる人には「遠慮なく図書館で借りたり、古本を買ってください」と伝えてきたけど、火曜日に豊川堂に寄った時に偶然見つけ、撮影させてもらいました。私自身の在庫もないので、一冊買っちゃった(笑)

というわけで、もし新品をお手元にと思ってくださる方、豊川堂本店か、お電話の上、最寄りの支店(カルミア店、アピタ向山店、セントファーレ田原店、プリオ豊川店)で受けとってください。
豊川堂本店:0532−54−6688

現在、本店では郷土本のコーナーにあります。棚の中でいい位置に置いてくださってるのは高須様や黒田様のおかげだろうなあ~(感謝☆)

斜め上には田原の岡本さん、同じ列にはmixs.の松本先生、下には杉田成道さんといった、面識ある大物の著作が並んでいて、にぎやかな声が聞こえてきそうでした。

ダリアについては、最終データを出版社からもらうことにしたので、電子書籍などでの再出版も考えています。
次回作は、伊良湖を舞台とした『恋路ヶ浜LOVEストーリー』(仮)になります。動き出してます♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
[PR]
by hihararara | 2014-08-31 03:08 |

小説について

 

c0189426_06305874.jpg
c0189426_06305828.jpg


 

 

 

 

 

 

 

日々新しい出会いに恵まれ、それに伴って、私の小説を読みたいと言ってくれる人も増えてて、たまたま複数質問が重なったので、ちょっとここでお伝えしますね!

1冊目が 『チョコレート色のほおずき』 藤村昌代 (作品社)

2冊目が 『赤土に咲くダリア』 日原いずみ (ポプラ社)

 

2冊目をペンネームにしたのは、編集者から、「家庭を守って思いっきり自由に表現するためにペンネームを作った方がいい」と言われて、思い浮かばないから、一冊目の主人公の名前をペンネームにした、という流れです。

夫は私が小説を書いてることは知ってるけど、ペンネームは知らないし、小説もブログも一切読まないからありがたいのです!(そのくらい、創作においてはなにものからも自由でありたい)

出版されたのが、10年前と6年前になってしまったので、今は店頭にはなくて、ネットで、アマゾンだと、チョコはあるけど、ダリアはアマゾン分の在庫はなくなった様子。楽天にはあるみたいです。 でも、ぶっちゃけ、今後重版されない限り、今出てる分から私に印税は入らないので、遠慮なく図書館で借りたり、古本で買ったりしてください。

ちなみに、私はひよっこですが、編集者は、チョコが山田詠美さんを発掘した頃の元「文藝」編集長で、草間彌生さんの小説や自伝なども担当してるTさん、ダリアは、元幻冬舎で、田口ランディさんの『コンセント』や梁石日さんの『血と骨』等々を担当してきた(他にもアウトローと呼ばれる作家多数)Sさんというベテランでした。

本屋さんで取り寄せをお願いしてもらえば、出版社(取次)には在庫があると思うので、買うこともできると思います。  地元だと豊川堂の高須くん(様)はお友達なので、彼にも聞いてみます!

なお、両作品とも、今読み返すと青いな~幼いな~って感じで、お恥ずかしいです。  1冊目は20代の刹那、2冊目は、妊娠や出産に近い頃で女性ホルモンや母性全開、ある意味熱病に侵されてるような内容です。 ま、どちらもその頃にしか描けないキラキラは詰まっています。

3冊目も何らかの形で出せるようにがんばります。  小説ってのは人に知られたくない秘部を書くようなものなので、なかなか出し方が難しいけどね~~ww

よく聞かれるけど、全部実話じゃないです。半分半分です!

 

(追記)

豊川堂の高須くんにメールしたところ、「取り寄せもちろんさせてもらいます。店頭在庫も持つようにしておきます」というありがたいお言葉だったので、豊川堂さんのどこかの店舗に行けば、版元からの取り寄せなり、店舗間での取り寄せなりしてもらえるかと思います。

出会った時から快活なイメージの高須くん(6代目!)が、今回も快い返事をくださったので、私絶対豊川堂推します!!今後3冊目をどういう形で出すにしろ、豊川堂さんに第一にお世話になって、いつか恩返しできるようにがんばります。

地元情報になりますが、豊川堂店舗は、本店、カルミア店、アピタ向山店、セントファーレ田原店、プリオ豊川店です。
http://housendou.syoten-web.com/shops/

 

 

 

 
[PR]
by hihararara | 2013-11-01 04:11 |

『わりなき恋』 岸惠子

 

 

c0189426_06300511.jpg


 

 

10時くらいから読み始めて、おもしろくて結局読み切っちゃった!今は2時(笑)

夏休み中で一人の時間が作りにくいので、今のうちにとぐんぐん・・・

途中何度も泣きました。レビュー通り、文章が下手な部分もあるのだけど、岸惠子さん、アッパレ!心に響いた部分を後から読み返そうと、途中から付箋をペタペタ、、13枚になりました。

人は生き、そして死ぬ。どんなに熱っぽく生きても、淡々と生きても、必ず訪れる死。  登場する男と女は世界中を駆け巡り、社会情勢と(東日本大震災も)、すでにでき上がっていた仕事や家族や人間関係をこなしながら、熱く抱きしめ合う。

早熟と言えばいいのか単なる好奇心か、晩年を感じてしまうような恋愛や病気の体験からか、前々から自分の年代よりずいぶん年上の世界観を読むことも多いけど、70歳を超えた主人公に自分を投影させながら、めいっぱい浸らせてもらいました。

みこさん、4月にこの本の話をお聞きした時にはすでに図書館に予約してありましたが、今日届いて、すぐに読んだよ!!買うほどじゃないと思って借りたけど、予想を裏切る鮮やかな内容でした☆

http://book.asahi.com/reviews/column/2013041000006.html

 

 
[PR]
by hihararara | 2013-07-31 06:07 |

『あん』 ドリアン助川

 

c0189426_06292441.jpg
感動した本について書こうと思う時、いつもなら、内容を説明する言葉が出てくるのだけれど、この小説に関しては違う。

読む人がその驚きや感動に、本を通して初めて出会って欲しいから、私が余計なことを先に言うのが申し訳ない。

それでも、興味を持ってもらいたいから少し書きます。

『あん』とは「あんこ」のこと。作者はもっと意味を持たせているかもしれないけれど、この小説の中で、「あんこ」がとっても大きな存在として出てくる。

 

服役経験のあるどら焼き屋の店長と、ハンセン病元患者の70代の女性のお話。
と書くと、硬派な物語と思われるかもしれないけれど、桜の季節の出会いから始まり、どら焼きやあんこのふんわりしたやわらかい印象。全編通して、桜が効果的に登場し、美しいし温かい。

内容にたくさん触れない代わりに、終盤の一部だけ・・・

「現実だけ見ていると死にたくなる。囲いを越えるためには、囲いを越えた心で生きるしかないんだって」

今の困った日本にも当てはまるような気がして(もしくは、大袈裟に言うのなら、困った病気が訪れがちな、「私は私の身体からは逃れられない」と切実に感じた経験のある自分にも)、色々感じ入りました。

さらに、たまたま自分の地元の話も出てきたので、びっくりするしかありませんでした。

 

*********

 

作者のドリアンさんとは、横浜の姐さん通してのFB友達です。

昨年、名古屋での、ドリアンさんの放射能に関する公演(ざっくりし過ぎた説明だけど、道化師の格好での「ブカレストプノンペン~チェルノブイリ~フクシマ」と題したライブ)の告知のお手伝いをした関係でお友達になったのですが、その時から、ドリアンさんは、こちらが恐縮するくらい丁寧な対応をしてくれました。
連載中の「新・奥の細道」での、東北に向けられる温かいまなざしなど、間違いなくやさしい人だというのは伝わってきていて、この小説も、とても評判がいいし、やさしい物語に違いないだろうな、と思いながら読み始めました。

私にとってはまず、小説としての描写のうまさに脱帽・・・。

それはそれは嫉妬を感じるくらいで、読み始めてしばらくは思わず「ドリアンさん、うまいな~」「くーっ、うまい!!」等々口にせずにはいられなかった。

(まだお会いしたことないというのに、たまたま出会いのタイミング(昨年9月)に、私は「巨石」の講演を準備中で、ドリアンさんと交わした言葉遊び的メールで、ふと思い出した、イタリア人のガブリエルが発していた「巨根」という言葉に関するエピソードを伝えたりしていたので、「わー、こんな素晴らしい小説書く人に向かって、私って、『巨根』とか言っちゃった!」と笑えてもきました)

どら焼きのあん作りの場面なども、あまりに上手で、取材をすごく重ねたんだろうな、と思いながら今略歴を見たら・・・「早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒」「日本菓子専門学校通信教育課程卒」とのこと。
元々「叫ぶ詩人の会」などの活動は知っていたけれど、日本菓子専門学校って、、、どんだけ~!?って思いました。お菓子の周辺の描写に納得!

舞台裏をお聞きすると、この小説が世に出るまでには色々あった様子で、でも、それらを経て(私が自分の小説に関する、同じ版元のポプラ社のことを書いたので、その返事で)、

< 今起きていることでボクらは喜怒哀楽を味わいますが、それがトータルでどういう意味を持つのかは、あとになってみなければわからないですね。>

という言葉をくださり、私は大きなエールとして受けとめました。

なぜこういうエピソードを書いているかと言うと、ドリアンさんの温かさや誠実さに本当に感心するから。その人柄が、丁寧な丁寧な作品にあらわれていると思うから・・・。

この小説が出版されたのは2月の上旬だったけど、色々バタバタでなかなか手に取れず、でもふと、前回分のブログ(「赤土に咲くダリア」と今の気持ち)を載せたFBにドリアンさんが「いいね」をくださり、その表示を見て、「今だ!」と思って本屋に買いに走りました。

本屋さんは、自分の出版の時にもお世話になった豊川堂さんで、手にした『あん』を開いてみたら、装丁に「緒方修一」というお名前が・・・

まさに、前回のブログで触れた、私の小説を担当してくれたデザイナーさんでした。

そして、中には私たちの地元の話も出てきて、さらに、今はまさに桜が見ごろを迎えている・・・。

私も、小説の登場人物同様「大袈裟」なので、運命的なものを感じました。

泣きながら読み終え、ドリアンさんに会って直接この本の感想を伝えたいと思ったけど、それはすぐには叶わないので、先ほどメッセージをお送りしたところ。

昨年9月に、姐さん(元々ドリアンさんと仲良し)通して告知のお手伝いを頼まれた時は、まさか2月に出るような小説を抱えていたとは思わず、こうして、作者ご本人に感想を伝えられるご縁をありがたく思います。

文章が上手なので、言葉を追う「快」を得られ、美しい情景が浮かび上がる。

登場人物も人物がイキイキと迫ってくる感じで、そうだな、私にはちょうど、実家近くのたい焼き屋で、たい焼きを焼いてるオッチャンと、あんこを作っているそのお母さん(だいぶお年を召した)の親子が浮かびました。

そのオッチャンのお父さんとも幼い頃話したことあるけど、お父さんには小指の先がなかった。

たい焼きが繁盛していいね!と話したら、腰の曲がったおばあちゃんは、「あんこを炊くのがたいへん」と言っていた。まだ元気なのかな・・・

 

この世にみんな違って生まれてくるけど、どんな人生でも生きる意味がある、というのを感じさせてくれる、光に満ちた物語でした。

☆立ち読みできるポプラ社のサイト→ http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80008730

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
[PR]
by hihararara | 2013-03-23 15:03 |

園子温 『非道に生きる』より・・・

 

園子温 『非道に生きる』 P126より・・・

<震災以後の日本を人間の体になぞらえれば、「五体不満足」です。特に健康に問題がない時代には、僕らは絶望に浸ることも可能でした。しかし、津波で多くの人が亡くなり、原発が爆発して放射能の雨が降り、多くの人が愛する土地を追われ、政府はもはや信用できず、政治も機能しない、原発再稼働や瓦礫処理をめぐって国民に分断が生じている。そんなときに、のんびりと倦怠や憂鬱に浸っているわけにはいかないはずです。日本がこれから色んな意味で衰退を迎えるときに、自分だけ免れているなんてことはあり得ないのではないか。他人に「頑張れ」と言っている場合ではなく、自分で自分を励まさないと生きていけない時代になったのではないか。>

園作品は、『冷たい熱帯魚』と『希望の国』しか観たことがないけど、この本を読んで、色々観ようと思った。かつてレオス・カラックス作品を追ったような気分。
園さん本人との友達もいるし、スロータウン映画祭関係のお友達は複数会っているので、前々からどんな人だとかは聞いていて、誇大視はしてないけれど、とにかく今、この本を読めてすごく良かった。
刹那にしか生きられないというか、そういう作品をつくりたい気持ちにすごく共感する。うなずく感覚ばかりだった。

恥ずかしながら、私は最初の小説を書いていた時(パソコンなくて手書き)、これがベストセラーに化けるかも(ってよりは「人生変えるかも」)と思って原稿を持ち歩いていた。ボロアパートが火事になったら嫌だと思ったから。その原稿はベストセラーにはならなかったけど、新人賞で最終まで残り、人生を多少変えた。
そういう青臭い思いを久々に思い出した。

なんだか世の中変わっちゃって、狂おしさを演じるのではなく、現実こそが狂おしく、なかなかそれを超えられないけど、ちょっとずつがんばる。外向けに何かがんばる前に、家庭を守ることもsurviveの時代に、まじでなっちゃったけど。

 

 

 
[PR]
by hihararara | 2013-02-21 11:02 |