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東京トリップ③ 最初のアパート周辺散策編


*東京から日が経ってきたら、テンションも下がってきて(笑)、読み返してみると、何をそんなに長々と思うのだけど、書き足し書き足し、記録しておきます。

今回の東京に関しての記録、最終回(の予定だったけど、ラストから2番目)。
たった一泊二日だったけど、いろいろ感じました。

大学や住んでいた場所へのノスタルジーみたいなものは、そんなに強い方でもないけれど、今回、どこに行こうか考えた時、妹と4年間住んだ東北沢(アパートは渋谷区大山町)は、小田急線の工事の関係で駅周辺が変わり過ぎていて、いざ現場に行ったら複雑な気持ちになるかも、とも思い、とりあえず早稲田に行ったので、最初に住んだアパートを目指しました。

これはアパートに続く坂道。

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私は自己推薦入試で早めに決まっていたので、一般入試の学生で混み合う前に、母と1月頃東京へ出向き、その日のうちに決めたアパートだった。

当時、早稲田駅のすぐ近くにあった東京第一学生会という不動産屋(対応してくれたお兄さんの顔や眉毛や特徴的なしゃべり方をいまだに思い出せる)で紹介してもらった物件を二つ巡り、私が気に入ったのではナイ方に決めました(笑)

写真だとあまりわからないけど、この坂道が急で、これを毎日上り下りするのか、ってのは気が重かったけど、学校から歩けるというのは大きかった。



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大家さんはおばあさんだったので、もうないかなあと思ったけれど、行ってみたら、あった!


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この、2階のいちばん右側の部屋。
当時(1991年)はまだ新築くらいで、外壁は真っ白だった。
今回、茶系に塗られていて、昔はなかった蔦が茂っていて、それはそれで意外とよかった。
(雨の日の撮影なので、暗いです)



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目の前が駐車場だったので、日当たりが良過ぎるくらいだった。
(その構造が変わってないのは、ちょっとした感動だった)


場所としては、昔のフジテレビや東京女子医大がすぐ近くで、上京して間もない頃、住人の早稲田の男の先輩に、フジテレビの横の洋食屋さんで、ピザをごちそうになった。


たぶん、この先はここを訪ねることはなさそうに思うので、この際色々書いておく!(笑)

このアパートの思い出は・・・


学校から歩ける距離だったので、男友達や男の先輩たちにやたら泊めて泊めてと言われたこと(笑)
特に体育会で、寮生活だったような友達の中に、なぜそんなに?というほどしつこい人もいて、飲み会で帰れなくなった人が深夜にやってきたり(警戒していたのでベッドには上がらせない(笑))、本当はここは、異性は上がらせない、というルールだったのに(大家さんの話では過去にトラブルがあったそうで)、何人か泊まっていった(*別に危険なことはなかったし、当時の私はピュアというかウブというか、男友達は多かったものの、彼オンリーだった)。


さらに、自宅暮らしの女友達(そんなに親しくない子複数)から頼まれて、彼と泊まりたいために、一度私の家から親に電話をし、私まで電話口に出て、その後彼女らはどこかに消えていった。意外と地味なタイプの子に利用された(笑)


当時は携帯電話がなく、留守番電話だって贅沢だと言う人には言われる時代で、その留守電に残されたヘンテコなメッセージの思い出・・・

①テンション高い女性の声・・・


「あのぉ、間違えてかけちゃったんですけど、お名前っていうところ、なまってますよ!!キャハハハハ!!」
(これ、書き言葉だと表現できないけど、私が録音していた「お名前とご用件をお話しください」の「お名前」部分が方言で、自分ではなまってるつもりはないけど、そうだったらしい)


②テンション低い男性の声・・・


「~~さんのお宅ですか?(私の名前ではない)~~さんのお宅でしたら、この間セックスするお約束はどうなったんでしょう?一度約束しておいて守らないなんて卑怯だと思います」
みたいな!!

東京って恐いところだなあとちょっと思った(笑)


③これは、ヘンテコじゃない留守電の思い出として・・・

実家から離れて、私は家族それぞれの誕生日に必ず電話を入れていた。
大学1年の私の誕生日(2月)に、妹の主導で、実家の家族からそれぞれお祝いのメッセージが入っていた。
その中に、当時難病で、だんだん言葉が話せなくなっていた祖母からの声・・・
聞き取りづらい声で、「まさよちゃん、おめでとう」と言っていた祖母の声。その後祖母は、本当に言葉が話せなくなり、やがて亡くなった。
その声は、ずっとずっと消さずに取っておいてあり、今も再生できるかはわからないけれど、テープと電話機は取っておいてある。
今では祖父も亡くなった。


☆2年だけ暮らしたこのアパートの最大の思い出・・・


1年生の12月1日だったかに、ラグビーの早明戦に行くことになっていた。
入学する前から楽しみにしていた伝統行事。
サークルでチケットを得るために、夜中に男子学生に混じって新宿に並びもした(その後チケットの入手法はハガキでの抽選に変化)。


その早明戦の前日の午後、洗濯機で洗濯をしていた。
この部屋はワンルームで、ユニットバスは付いていたものの、洗濯機置き場がなく、冷蔵庫の横に洗濯機を置いて、排水ホースを伸ばして(ホースを二つつなげて)、ユニットバスの排水口に水を流していた。
洗濯機が回り始めると、狭い部屋でその音を聞くのが嫌で、たいてい散歩に出かけていた。


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その日もいつも通り近所のコンビニで立ち読みなどをして過ごし、戻ってきたら、私の部屋の下の共同の勝手口が水浸しになっていた。
大家さんが派手に水掃除でもしたのかなあ~と思ったところに、大家さんが「藤村さん、あなたのお部屋たいへんよ!」と。
その瞬間、洗濯機が何か問題を起こしたのだと思った。


慌てて部屋に入ったら、部屋中水浸し!!
排水ホースが外れて、洗濯の水がすべて漏れてしまっていた。
カーペット敷きの部屋だったけど、歩くとブシュッと水が噴き出るほど・・・

とんでもないことをしてしまった!!と思った。

6畳ほどの狭い一部屋しかなく、そこにベッドやコタツ机やテレビ台など置いてあり、それらを移動させるにも移動することのできる別のスペースがない。

どうやって片づけたのかわからないけれど、実家から持ち込んだ楕円形の花柄のじゅうたんをクリーニング屋に運んだことは覚えている。

水浸しの水を吸い取るためのタオルにも限りがあり、新聞はとっていない・・・
大家さんに助けてもらいながら、必死に片づけをした。


一段落した夕方、実家に電話を入れた。
母に「とんでもないことをしちゃった」と話すうちに泣けてきて、わんわん泣いた。
情けなかった。

その私に母が最初に言った一言・・・

「あんた、東京に行ってから、初めて泣いたね」

母は少し笑っているような気がした。
意地悪ではなく、娘の失態を笑うくらいの余裕を持っていた。


確かに私は、周りにホームシックや五月病になってる子たちもいる中で、東京へ出て、寂しいと思ったことや嫌だと思ったことは一度もなかった。
毎日が楽しくて楽しくてたまらなかった。

12月まで突っ走ってきたものの、自分の失態により、濡れたものを干す場所も、アクシデントに助けてもらえる相手もすぐそばにはいない、その状況になって初めて、一人暮らしや都会暮らしの厳しさを知った。

母に、水を吸い取るためのボロタオルや新聞紙等々を送ってもらうことをお願いし、電話を切った。


後日、母から届いたダンボールにはタオルや新聞紙がいっぱいと「水害見舞」と書かれたポチ袋が入っていて、たぶん1万円札が入れてあった。
電話口でニヤリと笑った母、「水害見舞」というユーモアに、母の大きさを実感した。


このエピソードは何度も思い出すけど、今、自分の息子がその頃の私の年齢に近づいていて、母のように、どっしりとふるまえるだろうか、と思う。


翌日の早明戦はどうしたかと言うと、ちゃっかり参加しました。
大家さんに「どうしても行きたかった夢なので、行かせてください」とお願いし、窓を開け放して出かけた。


私は夜通し泣きまくり、その日は目がポンポンに腫れていた。
サークルの待ち合わせ場所に行った時、あまりの私のひどい顔に(笑)、親しい男友達が離れた場所から発見した時点で、
「あれって、まさよちゃん?」と話していたそうで、それも記憶に残っている(笑)
まさに腫れものに触るかのような対応をされながら、「針で刺したら水がぶわっと出そう」とも言われて笑われた・・・(*おいちゃんです!)

ラグビー観戦後の飲み会はさすがに辞退し、冷たい部屋に戻りました。

とんでもないことだったので、このアパートを出る時、敷金礼金の戻るかもの方は戻ってこなくて、床の張り替えが必要かも、と言われたけど、その後25年経って、まだ健在ということは、大丈夫だったってことで、よかったです。


*ちょっとこの話が長くなったので、バイト先の話もまとめて書こうと思ったけど、次回にします(^^)/











by hihararara | 2017-07-01 19:09 |
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