ついついサガとして、パブリックに向けて書かなくちゃと思うので、あれこれ文章が長くなるわけですが、公明正大に書きたい気分なので(誰かが書いてもいいと思うことなので)、もの書きの視点として書かせていただくと・・・ 今日、豊橋南高校の同窓会幹事会に初めて行ってきました。 毎年、全体の学年が集まる大きな同窓会が6月に行われていて、来年の幹事学年が私たちの代ということもあって、すでに色々とがんばってくれてきた同期が何人かいました。 私も声をかけてもらいつつも、正直言うと気がすすまないところがありました(早稲田の方のこの地域のOB会はがんばったりもしていたのに・・・)。 それは、当時の入試制度により、行きたい高校じゃなかったからってのもあった(時習館と南高校が組になってて、どちらに振り分けられるかわからない学校群制度の最後の年)。 各々の感受性や、学校からの距離とかにもよるだろうけど、私は渥美から「豊橋!」に行きたかったので、大清水よりは南栄に行きたかった(笑)*遠方の方に向けて説明すると、時習館というのは地域の伝統校で南高校というのは新設校。入試制度が変わった現在は、学業的なレベルで言えば大きな開きができた。高校としていいか悪いかは別です。 他にもまあ、色々あって(同じ中学から二人だけ受験したんだけど、優等生だった友達が時習館、問題児バリバリだった私が南とか、豊橋で生まれ育った父は、お兄さんたちは時習館に行けたのに、末弟の父は、その時の家庭の事情により能力はあっても高校自体に行けなかった分、娘として父の無念を晴らしたかったとか・・)、私は、高校の合格発表の時、合格したにも関わらず号泣して、その時は南高校の掲示板で発表されたんだけど、その掲示板から母の車に戻るまでわんわん泣いて、今思えば新聞記者なのか、誰か男の人がついてきて、「どうして泣いてるんですか?」ってやたらしつこく聞かれた。 私は「うるせー」と思ってガン無視していて、母が「時習館の方に行きたかったから」と言ったら、「なぜですか?」と聞かれ「南高校だとバスと電車を使わなくちゃならないけど、時習館だとバス一本で行けるから」と答えていたのが印象に残っている。そればかりじゃないけど、苦肉の策的にそう答える母に心の中で感謝とツッコミを入れたい気分だった(笑) もちろん、南になることも覚悟して受験したけど、井の中の蛙になるのを恐れて、半島を飛び出して豊橋に出たかったことや(もちろん、今は愛すべき大好きなふるさとだけど、若かりし頃のこの辺の感覚は田舎育ち特有のもの)、中学の頃から学校や先生の権威的な部分に反発しまくっていたので、その入試制度自体、社会や大人たちが勝手に決めたことに屈するようで、悔しかったのだ。能力は達していながら、行きたい高校を選べない不条理。 そんな感じでスタートした高校生活だったけど、もちろん楽しかった! 先生たちにもすごく活気があって、どこか全体的に「行きたい方に行けなかったけど、その分がんばろう(がんばらせてあげたい)」みたいな空気感があって、先生も生徒もがんばっていた。 とはいえ、15、6歳の多感な時に、行きたい高校じゃなかったということでつぶれていった同級生も実際にいた。 私は最終学歴を上げてやろうという、中学に引き続いての「社会を見返してやる」モードに入ったので、希望した大学に結果的に入れて満足したけど、あの入試制度がよかったかどうかと言えば、大人側の都合で振り分けられただけで、よくなかったと思う。 でも、南で出会えた仲間は財産だし、振り分けられるという方法によって得たもの失ったものそれぞれにあったと思う。 それをプラスに転じられたか、マイナスにしてしまったかも、それぞれによる。 と、高校時代のことを長々挟んだけど、そんなことから、同窓会幹事としての役割を、すでに幹事としてがんばっている男友達に言われた時に、上記のような気持ちを正直に伝えた。「行きたかった高校でもないから、母校のためにがんばるって気持ちがしっかり持てない」みたいに・・・ それは、仲間や南高校そのものに対する負の感情ではなく、あくまでも、当時の制度に関する疑問からだった。 すると友達は、「例年、幹事学年の中で、その思いに行き着く人がいるらしいよ」と教えてくれて、そうなんだ~と思った。やっぱりと思ったし、切ないとも思った。 同じ頃、同じ学年に当たる時習館の同窓会の盛況ぶりがfacebookを通して伝わって来て、対抗心ではなく、ただただ、彼らは私たちのこういう思いを知らないんだろうなあと思った。 そしたら急に、南の人たちがいとおしく思え、私たちは痛みを知った分、きっと強くもやさしくもなってるだろうな、と思った。 高校時代に励まし合った親友の言葉、「南にならなかったら見れなかった風景を私たちは見てるんだね」(みたいな感じ)も思い出した。 同じ南の中でも、なーんとも思ってない人もいるけど、私は良くも悪くも感受性が強いのと、正直すぎるため、自分の感情に従えることじゃないと前向きに動けない。 そんなこんなで、タイミング的にもなかなか参加できないということもあって同学年の同窓会や幹事会に行けずにいたけど、今日初めて参加してみて、行ってよかったと思った。 第一に、幹事会に出てくるようなメンバーだからということもあるけど、男も女もみんな健やか。心がきれい。みんないい人たちだなあと改めて思った。 わかりやすさとして書くと、同級生には裁判官も弁護士も医者も研究者もマジシャンもヴァイオリニストもいて、幅が広い。 その面々が、自分で選んではないとはいえ、同じ学校で3年間をともに過ごしたんだなあと思うと、不思議な縁を感じる。 私たちには背負うような伝統もないし、みんなが絶対行きたい!と思うような同窓会にはどうしたってならない背景があるけれど、気楽に、私たちなりに、いいものにできるようにがんばりたいな、って本音で思った。 帰り道、在学中は、秀才くんと思っていたような同級生男子を駅まで送りながら色々話をし、彼の歩んできた道のりも、彼の育児(高校生のお子さんがいる)についても、我が息子たちの育児において、とても参考になるところがあった。 とりわけ、彼のお母さんが素晴らしく(爆笑エピソードも)、すごく励みになった。 家に戻ってからFB通してメールのやり取りをした男女の同級生からも温かい言葉をもらった。 みんな、昔を懐かしむだけではなく、現在においても刺激し合える。励まし合える。 南高校での出会いをありがたいと思ったし、ますますそう思えるような全体同窓会にできるように、遅れての参加ではあるけど、これからがんばりたいなって思います! 【追記】考えてみれば、今は同じ高校の6学年上の夫と結婚し、たまたま二人とも教わった先生の家の隣に住んでいるんだから、それもおもしろい。
by hihararara
| 2014-09-20 15:09
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